カンボジア国 種子生産・普及プロジェクト
カンボジアは、世界有数のコメ輸出国であり、これまでにWorld's Best Rice Awardで5回の金賞を受賞するなど、その品質は世界で高く評価されています。しかしながら、高品質のコメを生産できる農家は限られています。コメの生産性向上・付加価値向上には、優良種子の利用が不可欠ですが、その生産技術の未熟さ、検査・認証制度の未整備、優良種子に対する農家の認識の低さなどが課題となっています。
本プロジェクトでは、農業省コメ局および種子局、国際機関等の専門家からなるワーキンググループの中心メンバーとして、コメ種子の検査・認証システム(QDS制度)の構築および種子品質検査員の養成を行いました。また、対象4州の中核農協を中心に種子生産技術の普及および種子ビジネスの支援を行いました。
プロジェクト開始当初は、多くの種子生産者や検査員が種子と食用米を区別せずに「種子」として販売・利用していましたが、現在では基準を満たした優良種子を生産・流通させることができるようになりました。加えて、生産者が優良種子を利用することにより、より高い価格でコメを精米業者に販売できるようになりました。
プロジェクト終了後、カンボジア政府はQDS制度をすべての州で導入すべく独自の予算を確保し、本プロジェクトにより養成された、種子生産技実指導員や種子品質検査員が活躍しています。
※QDS制度=Quality Declared Seed System (種子品質届出制度)
QDS制度に関する動画資料
【Cambodia】QDS Rice Seed Production and Promotion Video (Chapter 1)
【Cambodia】QDS Rice Seed Production and Promotion Video (Chapter 2)
【Cambodia】QDS Rice Seed Production and Promotion Video (Chapter 3)
【Cambodia】QDS Rice Seed Production and Promotion Video (Chapter 4)
研修圃場における種子生産研修
検査員による圃場検査
種子生産展示圃場における収量調査
コメ種子の選別機
種子品質検査に関する技術指導
検査に合格した認証種子
カンボジア初のQDS認証種子
対象4州の種子生産農協のロゴ